大学時代は、パッケージデザインを専攻していたこともあり、パッケージをメインに扱うデザイン会社やメーカーのデザイン室を受けていました。
就活中、メーカーの最終面接の通知をもらったとき、初めて仕事について冷静に考えました。そのとき、もっとイラストレーションやアニメーションのスキルを生かした仕事がしたいと思うようになり、様々な表現が可能なWebのデザイン会社がいいのではと思い始めました。
しかし基本的なWebの知識をもっていなかったし、そもそも、イラストレーションやアニメーションのスキルが生かせそうな職種の募集があまりなく、偶然、就職課にあった求人票の｢イラストの描ける方歓迎｣の文句に惹かれて受けた会社がマイクロウェーブでした。

物作りが好きだから、デザインの仕事自体が楽しいです。
あえて言うとすれば、クライアントの期待値が高い仕事や、難易度が高く工夫が必要なものほど、できたときの達成感が大きくやりがいも強く感じます。

入社2年目の時に制作に関わった、フレンチレストランのサイトデザインが印象に残っています。
“取材”と称して料理を堪能できたこと（笑）はもちろん良いことでしたが、クライアントとの打ち合わせに参加したことや、各レストラン独自のブランド表現を考える一方、作業負荷を抑えるためにテンプレート化も考慮するなど、異なるベクトルの問題点を同時に解決する必要があって、とても挑戦的でした。
また、ブランドサイト、コーポレートサイト、コミュニティサイト、最近ではECサイトも制作したりしていると、 Webデザイナーとして必要なスキルと経験を例の仕事を通じてたくさん得ることができたと感じています。また、個人作業になることも多いデザイン業務において、初めてアートディレクターやプロデューサー、ディレクター、プログラマーなど異なる職種の方々と密に連携を取って制作できたことは、その後の社内・社外の人との関わり方を考えさせられる、とても重要な仕事だったと感じています。

最近は、旅行好きの友人と国内旅行を楽しんでいます。
友人が宿の値下げ交渉からルートまで決めてくれるので、とても助かっています。世界遺産を中心に観光していたのですが、積雪2メートルの白川郷や、紀伊半島の断崖絶壁の鬼ケ城など、とても刺激的でした。寺院や美しい風景など、いつもと違う刺激が、制作の糧になり大変よい経験になっています。

今後は、これまでの経験を生かし、更にデザインの品質を上げていくことと、会社が大きくなってきたので、個人としてではなく、集団としてどれだけ力を発揮できるかが鍵になると感じています。
責任をもった行動ができるか、後輩を指導することができるか、業務をこなすのではなく付加価値をつけることができるのかなど、まだまだ課題は多いですが、少しでも社会に貢献できるよう、デザインを通じて実現していきたいと思っています。

近年、アジアの力には圧倒されることが多いです。経済、産業の分野での活躍はもちろんですが、美術大学の卒業制作を見ていても、いいなと感じる作品は留学生のものだったりすることが多々あります。もちろん留学して日本に来るぐらいの力があるので当然という側面もあるでしょうが、内にこもりがちな作品よりも外に向けて発信している作品の方が魅力的に見えるのだと思います。
よく、「数をこなせば上手くなる」と言われますが、それは思考が洗練されるからできることで、考えることなくしては上達はないと思っています。デザインは、見た瞬間に出来不出来が分かり、嗜好の分かれる世界です。豊かな人間性のある方と一緒に働けられることを楽しみにしています。