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コラム

2024.06.14

【潮流】業務における生成AIの活用テーマ例と導入時のポイント

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生成AI(Generative AI・ジェネレーティブAI)は、学習データから文章、画像、音声などのコンテンツを生成することができる、一連のアルゴリズムです。具体的には膨大な量の訓練データ(テキストや画像、音声など)を用いて生成モデルを学習し、実際に存在するものに似た新しいコンテンツを生成する技術です。たとえば、AIがたくさんの人の顔画像を訓練データとして学習した場合、それらの画像に似た新しい顔画像をAIが生成できるようになります。

生成AIが注目されている理由

前述の通り、生成AIは大量のデータから学習を行いコンテンツを生成する人工知能ですが、なぜ近年注目され活用が進んでいるのでしょうか。そこには大きく3つの理由があると考えられます。

1.コンテンツを生み出せる

従来のAIは大量のサンプルデータを学習し、その特徴や傾向を分析することで音声認識や画像認識などの処理を特に得意としていました。ただ新しいものを生み出すクリエイティブな処理は苦手だった印象があります。一方で生成AIはテキストや画像などのコンテンツを生成できるため、クリエイティブな業務支援や業務効率化などによるコスト削減などを期待することができます。

2.できることが幅広い

生成AIはテキスト生成、画像生成、動画生成、音楽生成、文字起こしなど多様な処理を実現できます。テキスト生成は要約やプログラミングコードの作成まで幅広い作業をサポートでき、文字起こし生成は音声データを自動で文字に起こせるので会議やインタビューの音声データを効率的に処理できるなど、日々行う幅広い業務で活用可能性があります。

3.すぐに利用可能なサービスの登場

AIの開発は技術的な難易度が高く時間もかかるため企業においてもごく一部の活用にとどまっていましたが、Chat-GPTのようなアカウントを作成すれば誰でも利用できるような仕組みが登場しました。これにより生成AIの利用ハードルがかなり下がったと考えられます。
生成AIは今後さらに進化し、様々な業界で活用されていくことが期待されています。

企業における生成AIの活用テーマ例

当社でこれまで行ってきた様々な企業へのヒアリング結果などを参考に、既に活用や検討が進んでいるテーマを2つをご紹介します。

・チャットボットによるユーザーサポート

ユーザーサポートは業務量としても大きく、自動化や効率化が長年検討されてきたテーマかと思います。生成AIの登場により、ユーザーが独力で解決するための情報検索サポートにとどまっていたチャットボットをFAQやマニュアルなどの公式情報をベースに対話形式で回答するものにアップデートできる可能性があります。ユーザーサポートには社内向け(情報システムや総務、人事等)と顧客や取引先向けの大きく2つがありますが、社内向けに情報システム部門が検討しているケースも散見されました。

・広告クリエイティブのキャッチコピーや文章作成

特にオンライン広告では広告文章やキャッチコピーをキャンペーンごとに作成する業務が多く発生する場合があります。単語の組み合わせ検討だけであればこれまでも手動で行えていた部分はあるかと思いますが、文字数制限の範囲内でたくさんのコピーを作成するのは手間がかかります。こういった業務を生成AIに任せていきたいというニーズが散見されており、テキストの生成なので比較的簡易に実現可能なテーマです。

業務で生成AIを導入検討する際のポイント

活用可能性が広い生成AIですが、実際に業務で活用するにあたっておさえておくべき基本的なポイントをご紹介します。

・データの整理

生成AIを活用するためには多くの場合いわゆる「訓練データ」が必要になります。一般的な内容に関するものであれば生成AIのソリューションに含まれる情報で実装できるものもありますが、前述のような社内ユーザーサポートに使う場合は、社内のマニュアルやルール、データベースなど様々な形式の関連資料を準備して学習させる必要があります。活用を検討する際にはどのようなデータが必要になるかを整理しましょう。

・業務の整理

業務には担当する人、影響を受ける人という関連する登場人物の観点やインプット・処理・アウトプットというプロセスの観点があります。生成AIを活用する場合はこれらの中で誰のどの部分が置き換わるのか、プロセス自体の追加や変更は必要ないか、など単に生成AIの開発だけでなく業務に関わるものを広くとらえて検討する必要があります。活用を検討する際にはこういった業務の整理を行っていきましょう。

企業における生成AI活用のご提案

株式会社マイクロウェーブでは、AIを活用した新規事業開発や既存サービスのアップデートなど、生成AIを含むAI活用のご支援をしています。活用の検討や課題の整理、業務整理からPoC、データ整備、開発、運用まで幅広くサポートをしておりますので、まずはご気軽にご相談ください。

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この記事の著者

マイクロウェーブ マーケティングチーム

マイクロウェーブ マーケティングチーム

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